3STEP保湿法

セラミドとNMFと皮脂膜。バリア機能保持の要はどれ?|mimi公式

3STEP保湿法|mimi公式

バリア機能保持の立役者

 

こんにちは!mimiです。


先日またTwitterでとても面白い話をさせていただきました!このまま埋もれてしまうのはもったいないような有益情報!!

備忘録的にまとめさせて頂きます?


 

ことの発端

最近日課の、「ベビーオイル洗顔」 エゴサをしていたところ、水洗いよりも、ベビーオイル洗顔の方が乾燥感がなくなる感じがする、というご意見を見つけました?

また別の方ですが、ベビーオイル洗顔を始めたことで、アトピー様の手荒れが改善されたお写真を拝見して、とても驚きました
美容男子たってぃくん


私は基本的には、乾燥肌よりの方向けに「ベビーオイル洗顔」を最初はお勧めしておりましたが、自己責任で自主的にチャレンジされた方の中には、ひどいニキビや、アトピー、敏感肌に改善感があるという方が多数いらっしゃるのもまた事実です?‍♂️(基本的には医師に相談!!)

 
その一方で、もちろんベビーオイル洗顔(場合によってはオイル洗顔自体)が合わなくて、 肌荒れが悪化してしまうという方も、稀にいらっしゃいます?‍♂️?

アトピー、乾燥肌、ニキビ、脂漏性皮膚炎… 症状は同じでも、ベビーオイル洗顔で改善する方と、悪化する方がいらっしゃるのはなぜなのか

そのことについて、最近ずっと頭を巡らせていました?

なつなつさんのNMF(ナチュラル•モイスチャラジング•ファクター)に関するブログ記事

私のブログ読者の方は、「なつなつさん好き過ぎかよ!」ってみなさん思われると思いますが、そうに違ぇねえ!(開き直り)
現職の大手化粧品会社研究職の方が、リアルタイムでツイッターで情報発信されているなんて本当すごい時代になったものですよ?なつなつさんのブログを無料で読める世界線にいる私たちはラッキーだと思います✨?

 
 
まあ私の個人的な感想はさておき、なつなつさんのこちらのブログをまず是非読んでみてください?‍♀️


前提となる知識を、私の方で少し補足します?

私たちの肌には、「自ら潤いを保つ仕組み」が備わっています。その代表的な物が、下記の3点です。


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https://www.marksandweb.com/store/pages/facecare_construction.aspx よりお借りしました。

私も推している「セラミド」という保湿成分は、”角質細胞間脂質”の50%を構成すると言われている成分ですが、なつなつさんは今回のブログの中では、「”NMF”も大切な役割をする可能性がある」と述べていらっしゃいます。


 mimiの「肌と水」に関する基本の考え

私のスキンケア持論のひとつに、「肌はできる限り水に濡らさない方がよい」という持論があります?(すなわち、長風呂、シートパック、スチーマー、入浴後の洗顔は全て推奨しません?‍♀️)

 
 
 
その辺りの考え方は、こちらの記事に書いています?‍♀️


上記の記事にも書いたとおり、「ふやけることで角質層の構造がもろくなる」ということは理解していたのですが、最近の私の疑問は

「水洗いだけでも、ある程度の汚れはもちろん、肌の潤いを守る成分もかなり落ちてしまっているのではないか」

という点でした


そしてなつなつさんのブログに、まさに!と言った記載があるではないですか!

このように天然保湿因子は様々な要因によって減少することを学びましたが、実は天然保湿因子は毎日の入浴や洗顔によっても皮膚から流出して減少し続けています。天然保湿因子はすべて水溶性の成分ですので、皮膚を水に浸けるだけでも流出してしまうのです。

やっぱり、NMFは皮膚を水に浸けるだけでも流出するんだ??


なつなつさんに、さらに質問をしてみました。(図々しい) 
 
なつなつさんからのお返事。

✅NMF類は水溶性分子なので、水で流出する

✅ベビーオイル洗顔では脂質類(角層細胞間脂質と皮脂膜)の溶出は、水洗顔よりも起きやすいかもしれない。
(脂質類に関しては、水洗顔<ベビーオイル洗顔<石鹸orクレンジングの順で、流出する)

✅NMFは軽視されがちだが、重要な保湿因子である。

この3点が重要だと理解しました?
 

現職化粧品研究開発者のミライさん

最近Twitterでお知り合いになった、ミライさん。ミライさんも大手化粧品開発会社にお勤めの、現職の化粧品研究開発者の方です!(ありがてぇありがてぇ✨)

ミライさんがこんな意見をくださいました?


こちらに関しては、ツイートの中にも登場する、ミライさんの「洗顔に関するブログ」にさらに詳細な記載があります。

 
研究データも紹介しながらの、めちゃ有益なブログです!こちらも必読!!!?‍♀️

NMFか、セラミドか… それが問題だ。

私は化粧品成分については全くの門外漢ですので、ミライさんのブログの引用からお話を進めます?

ミライさんはブログの中で、油性成分と仲の良いノニオン性界面活性剤の「ステアリン酸グリセリル」が1%以上配合された洗浄料を使用すると、セラミドの流出が抑えられ角層水分量が保持されやすいという研究データを引用されています。

先ほどのツイートの内容と同じデータです?
(引用元の研究データについては、ミライさんのブログの末尾に参考文献が記載してあります)

そしてブログには書かれていませんが、先ほどのツイートで教えていただいたことによると…

✅「ステアリン酸グリセリル」の添加によりセラミドの流出が抑えられても、NMFの流出は抑えることはできない。(水で流れちゃうからね)

✅にも関わらず、角層水分量が保持されやすくなるということは、角層水分量保持にとって大切なのは、NMFよりもセラミドなのではないか。 

という結論なのですね? 

ミライさんによるとこちらの研究は「芋川先生の研究データ」とのことです?

芋川玄爾先生は、Wikipediaによると肌表面角層内の細胞間脂質の主成分である「セラミド」の重要な機能としての水分保持機能(保湿機能)の発見者。として有名な方です。
私のフォロワーさんの中には、基礎化粧品メーカーの”トゥヴェール”のカタログでご覧になった方が多いのではないかと思います(トゥヴェールの研究顧問をなさってます)。

いわば『日本のセラミドの研究の父』的存在の先生ですので、さすがにNMFよりもセラミドを重視されているだろうなとはもちろん思う訳ですが?(セラミドが肌のバリア機能にとってとても重要な成分であることは、いつも私もブログに書いているとおりです!)

一方なつなつさん。

NMFは保湿効果のみ。一方、セラミドは「バリア機能の向上」にも寄与している点で、セラミドに軍配が上がる。

✅NMFもセラミドもアトピー性皮膚炎に関与すると言われている。

ここは、なつなつさんのNMFに関するブログの記載と合わせて読まないといけないところです?‍♀️
 
アトピー性皮膚炎と天然保湿因子の関係は非常によく研究されています。その理由は、天然保湿因子の原料となるフィラグリンの遺伝子異常がアトピー性皮膚炎の原因の一つである可能性が示唆されているためです。(中略)

詳しくは述べませんが、フィラグリンは天然保湿因子の生成だけでなくその他の皮膚バリア機能維持にも重要であることが分かっています。

 
アトピー性皮膚炎は、NMFの原料となるフィラグリンの遺伝子異常の可能性が示唆されており、またフィラグリンは、単なる保湿成分としての役割だけではなく「バリア機能維持」にも重要であると、なつなつさんは書かれています?(NMFは直接バリア機能には関与しないけれども、その材料であるフィラグリンは、関与するということなのだろうか?ちょっとここはよく分からず)

ツイートでも、
「NMFもセラミドもアトピーに関与しますので、その量や皮膚への影響が個人差を大きく反映する可能性は無きにしも非ずかなと思いますね」
と、なつなつさんはおっしゃっています


これは私の個人的解釈ですが、
たとえば「乾燥によるバリア機能低下」という一つの結論であっても人によって、
 
①NMFが不足しているタイプなのか
②セラミドが不足しているタイプなのか
③皮脂が不足しているタイプなのか
 
原因は人それぞれ個人差があるため、
 
「①〜③のどの成分の流出が、肌荒れの引き金を引くのかは人による」
 
ということなのではないでしょうか。(違ったらなつなつさんが訂正してくださるはず?)

顔以上に一日の中で水濡れする機会が多い、手用のハンドクリームにはNMFを補うための「尿素」が配合されていることが多いのは、納得感がありますね✨

非常によく用いられる保湿剤であるグリセリンも天然保湿因子と同じ機構で保湿に寄与します。グリセリンは水と強く結合するヒドロキシル基を多数有しているので、これが水を保持することで皮膚を保湿します。

保湿成分の代名詞、「グリセリン」もNMFを補うような役割の保湿成分だったんですね?
 

みなさーん、「皮脂膜」忘れてませんかー?おーい!

私が15年前に皮膚科学っぽいものを勉強していたとき、「角質培養」の考え方で最も重要視されてたのって、実は“皮脂膜”だったんですよね。「皮脂膜が肌のバリア機能に大きく影響を与えていて、NMFも大切だよ」という内容が調べていても多かったです。「セラミド」なんて言葉は耳にしませんでした??

やはり”皮脂膜”はすっかり出る幕なしになっている模様…?? ああ栄枯盛衰 はっきりとしたことは分からないようですが、なつなつさんがおっしゃるように、

☆安定的なラメラ構造の形成 = 正常なターンオーバーサイクルで、肌にセラミド類が適切に満ちていること。

CE(コーニファイド•エンベローブ)の成熟 = 角層細胞の骨格のようなものがしっかりとしていること。

強固なTJ(タイト•ジャンクション)の形成
 = 細胞同士の接着面が強固であること。

の方が、バリア機能への寄与は大きいというのが、現職の研究者の方々の最新の肌感覚なのだと思います?

 

泡洗顔と、水洗顔

ミライさんのブログにも記載があるとおり、皮脂膜は洗顔によって流されていたとしても、皮脂腺が活動することで比較的短時間で戻りますが、セラミドNMFは流出すると、元に戻るまでにはもっと長い時間が必要です? 
とはいえ、

 

洗顔をすると、洗顔直後の皮膚(皮脂膜)のpHがアルカリ性に傾いてしまいます。NMFやセラミドの箇所でも出てきましたが、健常肌の場合は、しばらくすると元に戻りますが、敏感肌の場合は、数時間かかります

ということですので、洗顔料を使われる方は、やはりミライさんのおっしゃるように、弱酸性のものを意識的に選ぶようにした方が、ダメージを軽減しやすいと思います?
 
 
またミライさんのブログには、水洗いと洗顔料による”過酸化脂質”と”皮脂”の除去率の比較データが引用されています。
もちろん洗顔料を使用した方がどちらも除去率は上がるのですが、「どんな種類の洗顔料を使うのか」によって結果が異なるであろうことを考慮すると、水洗いでどれくらい汚れ(過酸化脂質&皮脂)が除去されているか、というデータが私にとってはとても興味深かったです?

引用されているデータをみて、いろんな意見があると思いますが、私の感想は

「水洗いであってもここまで落ちてるんだな」 

です。過酸化脂質も皮脂も、角質層の最も外側の層では、約40〜50%落ちているとされています(詳しくはブログをご覧ください?)

 

ベビーオイル洗顔で、よくなる方、悪くなる方

ここまでの流れをふまえて、ここからはmimi(素人主婦)の個人的妄想考察です?

同じ乾燥やニキビ、アトピーといった肌の悩みを抱えている方でも、ベビーオイル洗顔で、良くなる方、悪くなる方がいる理由について考えました

☆肌のバリア機能低下が、NMF不足、もしくは細胞間脂質(セラミド)不足に由来する方→ベビーオイル洗顔で改善傾向

☆肌のバリア機能低下が、皮脂分泌過剰、もしくは皮脂分泌不足に由来する方→ベビーオイル洗顔で悪化傾向

現段階では、こんな可能性があるのではないかと考えています
 
 

「脂漏性皮膚炎」「超乾燥肌」


ベビーオイル洗顔で症状が悪化した方のプロフィールを拝見すると、「脂漏性皮膚炎」「超乾燥肌」といった肌タイプの方が多いなというのは、以前から個人的に思っていました

なつなつさんにもツイートでご指摘いただいたとおり、ベビーオイルをはじめとするオイル洗顔は、「脂質類の溶出は水洗顔よりも起こりやすくなる可能性はある」わけで、脂質類の代表格である”皮脂”は、ベビーオイル洗顔をすると水洗顔よりもよく落ちているのではないかと推測しています?

そうすると、皮脂分泌バランスが崩れることでバリア機能低下している肌タイプの方は、より皮脂の分泌バランスを崩してしまい肌荒れしてしまうのではないでしょうか
このタイプの方は、ベビーオイル以外のオイルでも駄目な方が多い印象です?

私はそういう方には、界面活性剤の配合が少ないタイプの、ジェルクレンジングの使用をお勧めするのですが、「とてもよかったです」と言ってくださる方が、とても多いのです? 

(具体的には、シェルシュールのジェルクレンジングと、アンニテンプスのジェルクレンジングをお勧めしています。生産者の方と直接やり取りをしたことがあり販売理念に共感できるのと、消費者の個別のトラブル相談にも乗ってくれるという理由でお勧めしています?)

これは、(もちろん物に寄りますが)ジェルクレンジングが皮脂を過剰に取り去らない為でないかと推測しています

 

「アトピー肌」「ニキビ肌」「敏感肌」

(※毎度しつこいですが、疾患レベルのニキビ、アトピーの方は専門の皮膚科医の指導に従ってください。現在は寛解しており、そういった傾向を残している程度のお肌状態の方向けに書いています。)

一方、今まで「洗いすぎ」のケアによって、自前のセラミドやNMFを落としすぎてしまい慢性的な肌荒れ状態になっていた方は、ベビーオイル洗顔で改善感を得る方が多い印象です?

 

ベビーオイルにはもちろん界面活性剤が含まれておりませんので、まずセラミドの流出は洗顔料も用いるよりも少ないのではないかと私は推測します(一応脂質ではあるので、多少は流れるかもしれませんが、界面活性剤入りよりマシという話です)。

また、私はしっかりとベビーオイルをティッシュオフすることをお勧めしていますが、オイル分がわずかに肌に残留する可能性はもちろんあります。そしてその残留したわずかなオイル分が、その後の入浴や洗顔(水にせよ泡にせよ)による、NMFの溶出を防いでくれている可能性があるのではないでしょうか。
そしてこのNMF不足タイプの方こそ、「ベビーオイル洗顔が合っている!」と一番感じやすい方々ではないかと推測しています

冒頭のアトピー様の手荒れが改善された方などは、この効果なのではないかと?

もちろんそれぞれの保湿成分はお互いに影響を与え合っているとは思いますので、あくまでもその傾向があるくらいに捉えていただけますと幸いです?‍♂️

(ついでに補足すると、「ベビーオイル洗顔は、あとからつけるスキンケア成分の浸透を妨げるからよくない」という批判がたまにありますが、私は常に「スキンケアの成分を入れるよりも、肌のバリア機能を保持する方が優先」というスキンケアスタンスです。?スキンケアの成分をなんとしても入れたい方は、界面活性剤入の洗浄料を使用した方が良いと思いますよ)

 

自分の肌タイプ、きちんと認識できてますか?保湿も「インテリジェンススキンケア」

「…ってできるわけないやろ!! 」という方が多いのではないかと思いますが、それは「己に足りてないものが何なのか」を理解できていない方が多いからではないでしょうか?

今日のお話を読んでいただくと、ご自身に何が足りないのか、推測しやすくなると思います?✨


例えばですが、「乾燥問題」に対してだったら、私ならこう考えます?

まず第一の選択肢「セラミド」。細胞間脂質の50%を占める&バリア機能に大きく寄与しているわけなので、まずセラミドを足してみる。ここでトラブルを抱えてたらすぐに改善感があるはずです。(ニキビ気味の方は、ノンオイルorオイル少なめのセラミド製品がおすすめ)

それでも駄目なら、第二の選択肢「NMF」グリセリン尿素が配合されているタイプの保湿剤でよくなるなら、あなたはこれが足りていないタイプ。それなら、顔を水に濡らす機会はできる限り減らしたほうがよいでしょう。

それでもよくならないなら、第三の選択肢「皮脂」ホホバオイルワセリンなど、皮脂に近いといわれていて、酸化リスクも少ないタイプの保湿剤を少量ずつ足していく。


自分の肌タイプに合ってない保湿成分を足しても意味がないとは言いませんが、皮脂が過剰なのにセラミドが不足しているようなタイプの方が、オイルやワセリンをたくさん足すとどうなるかというと、ニキビになる可能性はやっぱりあると思います。。

この辺りをしっかり見極める目を持つのは大切!!!


クララ先生のツイートがとても分かりやすいです。ご参考になさってください。



こちらのかずきさんのブログも、とても分かりやすい!


顔の洗い方について

私はベビーオイル洗顔を推していますが、「これが一番無難な選択肢」だからというのが、大きな理由です

 

毎回同じことを言ってしまいますが、

洗顔したあとに、慌てて保湿をしなくても大丈夫な状態


に洗い上がっているのであれば、正直何を使っても良いと思います??(※ぬるっとした洗い上がりになる洗顔料をのぞく)
特に健康な肌の方は、界面活性剤を多少使うくらいどうということはありません

ただ、現段階で「自分にとってちょうどいい洗浄強度が分からない」、「自分の健康な肌の状態が分からなくなってしまっている」ような、いわゆるスキンケア迷子の方は、一度ベビーオイル洗顔を試されてみると、よい発見があるのではないかと、私は考えています?

それで自分にふさわしい”洗浄強度”を見つけることができたら、あとは逆に何を使っても「あ、これおかしいな」っていう感覚が分かるようになりますから、そうなれば免許皆伝です

まとめ

めちゃくちゃ長くなりましたが、流れで説明しないと余計混乱させてしまいそうだったので、頑張ってまとめてしまいました? 

ツイートをブログにまとめることを、快く了承してくださった、なつなつさんミライさん、本当にありがとうございます! 

正直本やネットで調べていても、最新の研究や、リアルな情報にアクセスするのってとても難しいことです。こうした活きのいい情報を教えていただけることに心から感謝しております?‍♂️✨
またどんどん新しい研究成果など出てくると思いますから、みなさまも是非お二人をフォローしてみてください?


そして、今回の記事の特に後半は、私(素人主婦)の推測が多く含まれています。素人による考察ですので鵜呑みにするのではなく、ご自身でもいろいろ調べて、納得できることであれば、スキンケアにぜひ取り入れてみてください?

 


ありがとうございました?‍♂️