3STEP保湿法

「寝起き」と「お風呂上がり」の肌が綺麗なのはなんで?|mimi公式

3STEP保湿法|mimi公式

「寝起き」と「お風呂上がり」の肌が綺麗なのはなんで?

今日は、「寝起き」と「お風呂上がり」の肌が綺麗に見える。そんな方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。今日は、その理由と、どうすれば綺麗な状態を長く維持できるのかについて、解説していきたいと思います。

あなたのお肌、いつが一番綺麗に見えますか?

このツイートが私の中ではプチバズっていると話題に?✨(バズれないアカウントで定評がある当社比) 

 
これに対して、こんなアンケートを取ってみました?

やはり、1日の中で「朝起きた時」か、「お風呂上がり」の肌を、”一番調子が良い” と感じていらっしゃる方が多い!

今日はこの理由と、”どうしたら1日中最高に調子が良い肌でいられるのか” について、「3STEP保湿法」の解説と共に、私の持論を解説していきたいと思います?(全3回の予定です、気長にお付き合いください)

「朝起きた時の肌」が綺麗な理由

睡眠によって得られる恩恵はとんでもなく多く、そのすべての因果関係を明らかにすることは難しいと思います☠️ですので、今回はあくまで”肌の表面で起こっているであろうこと”にのみフォーカスしてお話ししていきます?


まずは、以前こちらのツイートでも紹介した、POLAの2017年のニュースリリースをご覧ください。
私たち素人向けには、こちらのサイトの方が見やすいかもしれません?

大切なエッセンスのみ、私がざっくりまとめると…

・睡眠不足だと、「コルネオデスモソーム 」と言う角層細胞同士をくっつけているタンパク質が分解されにくい。

・「コルネオデスモソーム 」が分解されないと、上下の角層にあるべき「空間」ができなくなってしまい、そこに満ちるはずの「セラミド類」が入れなくなってしまう。

・肌の「バリア機能」が低下してしまう。

と言う流れの理論ですね。(実験対象は、20代〜40代の男女17名)

スクリーンショット 2020-09-05 0.36.17
先ほどリンクを貼った、ニュースリリースの中に分かりやすい図があったのでお借りしました。

逆に言うと、上図のように、よく寝た日は「角層細胞の間にセラミド類がきちんと満ちている」状態になりやすい、と言うことですね!(パイ生地に似ていますね。綺麗に隙間が開かないと、リンゴたくさん入らなくて重たい感じのパイになるもんな?)

角層にセラミド類などの「保水成分」が満ちるとどうなるかと言うと、当然「角層水分量を保持しやすい」状態になっているのではないかと推測されます。

この仮説は、皆様も実感として納得感があるのではないかなあと思います。すごくよく寝た日の朝の肌、まさに”瑞々しい”と言う言葉がふさわしいようなお肌じゃないでしょうか?

「お風呂上がりの肌」が綺麗な理由

こっちはもっと分かりやすいですね。

入浴によって、角層に一時的に水分が「膨潤」しているから、入浴後の肌は潤っているように感じます。スキンケアで”化粧水を何度も重ね付け”すると、しばらくお肌がプルプル潤って見えるのも、同じ現象の可能性が高いかもしれません?

角層水分量が高いと、”肌の調子が良い”と感じる理由

POLAの2016年のニュースリリースです。 

20代〜30代女性13名を対象とし、頬の角層水分量と肌の調子に関する実感値を6日間測定した結果によると、

・頬の角層水分量が多いと、肌の調子が良いと感じる。
・頬の角層水分量は日々変化し、それに連動して肌の好不調を感じている。

と指摘されています。

では、角層水分量が多いと、女性はなぜ「肌の調子が良い」と感じるのでしょうか。それは、”光の屈折”と大きな関係があるのではないかと思います✨

粧工連のホームページに、肌と光の関係について分かりやすい説明があったのでお借りします。

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透明感のある自然な仕上がりにする肌のメカニズムと粉末の技術についてご説明します。
実は人の肌では光が肌表面で反射されるだけではなく、内部にも浸透しています。レーザーポインターの光を肌に当てて見ると、当ったところの周りも光がぼーっと拡がっているのが分かると思います。これは半透明の肌の中に光が入りこんで拡がったものです。内部に浸透した光の大部分は肌の中で散乱を繰り返しながら伝播し、その一部が外部に出ます。これも反射の一つで肌の見え方に影響を及ぼしています。実際には、肌の内部にある表皮のメラニン(褐色)と血液のヘモグロビン(赤)のふたつの色を反映した色が肌から出ています。

肌というのは、実は”半透明”な媒体です。

肌に当たった光は、一部が表面で反射されますが(この光のことを、『表面反射光』という)、一部は肌の内部まで侵入して、反射や拡散を繰り返し、再び肌の外へと光が戻ることが知られています。この光のことを『内部反射光』と言います✨

そして、この『内部反射光』の量が多いほど、人の目に”透明感のある肌”として映ることが明らかになってきています。 

FUJIFILMは「さすがフィルムメーカー!」といいたくなるような、光学的な視点から肌を解析する検討を多くされています。
2012年のニュースリリースです。

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明るく透明感のある「にごりのない肌」が、「にごりのある肌」に比べて、光が当たった時に1肌の内部から戻ってくる光量が多く、しかもその光が肌全体から均一に戻ってくること、2表皮層内で光の進行が阻害され ず、より深い真皮層から多くの光が戻ってきていることが分かりました。当社はこの結果から、表皮層内の細胞の配 列や形状の乱れが、肌内部から光が戻ってくる量に関わりがあると推定しています。

この解析によると、表皮層内の細胞の大きさや形状や配列が均一だと、光の進行がスムーズと書かれていますが、もう一つ、光を肌の内部へと透過するために大切なのが「角層の水分量」なのです?✨
 

資生堂の研究論文肌の透明感測定とその対応化粧品の有用性評価」では、下記のような可能性が指摘されています。

角層の主成分であるケラチンは屈折率1.54, 水の 屈折率は1.33で, 角層中の水分含有量が高いほ ど低い屈折率を示す。角層の屈折率が低下し, 空気の屈折率 (1.00) に近づけば光は皮内 に入 りやすくなり, すなわち肌表面での鏡面反射は小さくなり, より多くの光が皮膚内に入り散乱して反射 された光が増大する。その結果, 拡散反射光が増え, 透明感は増すと考えられる。

ちょっと難しいのでざっくりとした説明なのですが、一般的に「光」は、屈折率の異なる物質に当たった時に、散乱や屈折を起こします。そして屈折率が”高い”ほど、光を散乱する能力と、屈折させる能力も高くなるので、光がすぐに表面反射してしまいます?

角層の主成分であるケラチンは屈折率が1.54。
一方、の屈折率は1.33です。

つまり、角層に水分が満ちているとほど、光の屈折率が低下し、肌内部へと入っていく光の量が増える可能性が、ここでは指摘されています。

(実際に肌の透明感を演出している要素は他にもあるのですが、それを話し出すとさらにブログが長くなってしまうので、今日はあくまで「角層水分量」にフォーカスしてお話ししています。)


みついさんが以前、同じ話を「キメ」にフォーカスしてつぶやかれていました!

肌の状」×光の反射=目視の肌の綺麗さ

こんなマニアックな美容ブログにたどり着かれてこれを読んでくださっている方は、基本的に美肌を追求するオタク仲間だと思っています?✨そんな私たちが最終的に目指したい肌は、どんな肌でしょうか。

少なくとも、「目で見て綺麗な肌」になりたいと思った場合、肌の状態はもちろんのこと、光の反射や屈折も考えに入れておいた方が良いのではないかと、私は思います。

昔、鈴木そ◎子さんがテレビ出演される際、真っ白なお肌を、さらに明るく照らすためのライトを常につけていらっしゃいましたが、あれはある意味正しいんですよね?肌がちょっと調子悪かったとしても、光を工夫することで綺麗見せさせることは可能だと思います。

(現実世界でそれをやるのはなかなか厳しいですが)

それだけ、肌の見え方と、光には大きな相関性があるということです?(当たり前だけど)
 

スマホの肌写真は信じるな!

そしていい機会なので、ついでに声を大にして言っておきたいのですが、「目で見て肌がきれいになったのに、スマホで写真を撮ると汚くてがっかりしました」と言う方がたまにいらっしゃいます?これは、全く気にする必要がないです?

スマホで撮影した肌写真は、あくまで記録用として変化を見るためには有効ですが、肌の状態を判断するときは、鏡に写った目視の状態を信じる方が、現実的にも、具体的にも合理的!

どなたかに教えていただいた、元のツイートが見つけられなかったのですが、スマホの写真(特にiPhone)はシャープネスが強調される仕様になっているらしく、現実よりもかなり「暗い」色調で表現される傾向があるそうです?
また、映像や写真に映った芸能人やモデルのピカピカの肌を見て、「私もああなりたい」と非現実的な肌を夢見てしまうのも、少しナンセンスです。実物で見て肌がピカピカだったらそう思われるのは納得ですが、なかなかそんな人の方が少ないと思います。

 

写真は、撮影環境、光の加減、カメラのレンズの良し悪しなどによって、どれくらい綺麗に写るかが大きく異なります!

カメラや画像の加工技術についてもとても詳しい美容男子、月影丸さんもこうおっしゃってます

安心して、目視の肌を信じてください。

 

肌の調子がいいって、こういう事

大分脱線したので、話をもう一回冒頭に戻します。ここまでの流れをまとめますと…

「朝起きた時」や、「お風呂上がり」は、角層水分量が多い(と推測される状態である)ことによって、光を肌内部まで透過し、『内部反射光』が肌の外へとたくさん戻っていく、いわゆる”透明感”がある肌の状態になっている。

これが、「肌の調子の良さ」の大きな原因のひとつではないかと、私は推測しています。

しかし、冒頭のアンケートで『1日の中で(肌の調子に)変化はない』と答えられた方は、わずか8%程度に留まっています。これが何を意味するかというと、大多数の方は、「1日の中で角層水分量に大きな変化がある」ということなのではないかと私は考えています。

”子供のお肌”を思い浮かべてみてください。「夕方のお疲れ肌」になっている子なんて、ほとんどいないと思います。実際に昔を思い返してみると、思春期前はそんなこと感じたことなかった方の方が多いのではないでしょうか。

結局問題の根本は、いつも同じところに帰結します。

ターンオーバーサイクルが何らかの原因によって乱れ、肌の水分保持力が低下し、その状態が長く続くとバリア機能も低下、さらに水分保持がしにくい「悪循環肌」に突入してしまうと私は考えています。

この悪循環を断ち切って、「バリア機能」が正常に機能する肌を目指せば、自ずと”綺麗な肌”になっていくと、私はいつも思っています。

「乾燥」の定義を見直そう。

Twitterを見ていて気づいたのが、「乾燥してる」肌の状態がどういうものなのか、それを判断すること自体がとても難しいことなのではないか、ということです。

・肌表面が粉を拭いている。
・ひび割れて痛い。
・パサパサとした質感になっている。

こういった症状があれば、わかりやすく「乾燥」を実感できると思います。

しかし私は、「乾燥」の中には、こうした症状も含まれるのではないかと考えています。

・皮脂分泌は過剰気味でベタつくけれど、セラミドやNMFが不足していて角層水分量は低下している。(いわゆるインナードライ、と言われるのがこの肌タイプかもしれません)

・何となく透明感がなく、特に夕方肌がくすんで見える。(お風呂上がりに肌が綺麗に感じるタイプの方は、ここに該当する方が多いのではないかと考えています)

・キメが粗く、頬の毛穴が目立つ。(皮脂分泌過剰によることもあるので一概には言えませんが、乾燥してもこうなる方がいます)

意外とこうしたタイプの方にお話を聞いていると、スキンケア用品の中に、”適切な保湿剤”が入っていないな、と感じることが多いのです。
 

私は、「乾燥」=“お肌がパサついていること”ではなく、角層水分量が低下している状態全般を指すと考えています。
肌がパサついてなかったとしても、肌が「乾燥」している場合もあるということを、是非知っていただきたい!



「ベビーオイル洗顔」を初めて、「色が白くなったように感じる」「くすみが抜けた」というご感想をよくいただくことがあるのですが、これはまさに、洗いすぎないケアによって”角層水分保持力が向上した”ことによる物ではないかと私は推測しています?

先日更新した「インテリジェンスケア」のブログにも書いたのですが、現在私は、1日の中で肌の状態が変動する、と感じることはほとんどありません。(たまに美容クリニックで、穏やかなピーリング効果のあるレーザー治療(ジェネシスやトーニング)を受けると、その後数日、「肌がくすんでるな」と感じることがあるくらいです。もうそういう時は、とにかく保湿してると、次の週くらいにはいつも通りの肌に戻っています。)

「バリア機能」が改善してきて、「肌ステージ」が上がってくるにつれて、基本的に自分の肌に必要な保湿成分は、自分の肌で作り出せるようになっていくのが一番の理想です!(遺伝的なポテンシャルの差は如何ともしがたいけど)そこに向けて、どのように「スキンケア設計」をしていくのかが、とても大切なことだと考えています?

 

まとめ

今日は、 肌が綺麗に見えるためには、角層水分量が高いことが大切であることと、その理由についてお話ししました。

「保湿」のケアは、「洗顔」に次ぐスキンケアの基本なのに、本当に奥が深くて難しい物だよなと、最近改めて考えています??むしろここを制したら、後のスキンケアはかなり楽勝になるのではないかとすら思っています。

次回は、「3STEP法」の理論編に移り、その次で「実践編」として、お勧めの保湿アイテムや、その使い分け方についてお伝えしていきたいなと思っております。秋になる前にそこまでたどり着けるように頑張りますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです…!

 ありがとうございました?‍♂️